こんにちは!soel税理士事務所です。
決算の時期や税務署からの通知が届く時期になると、「もし税務調査が入ったらどうしよう…」と、なんだかソワソワしてしまう経営者の方も多いのではないでしょうか?
実は最近、税務署の調査のやり方がガラッと変わってきています。 今回は、無駄な不安や調査の負担をグッと減らすための「法人事業概況説明書」の上手な活用法を、分かりやすくご紹介しますね!
1. 最近の税務調査は「AI」が活躍中!?
現在、国税庁では申告データのデジタル化が進んだことで、AIを使って「調査が必要そうな会社」を自動でピックアップしています。

例えば、
- 「今年の決算数値、例年と違ってちょっとヘンだな…」
- 「特定の経費だけ、前年より急にドカンと増えているぞ?」
- 「同じ業界の会社と比べて、利益率や経費の割合が離れすぎているな…」
といった会社が、AIによって自動的に抽出される仕組みになっているんです。
……と聞くと「えっ、AIに引っかかったらすぐ調査に来ちゃうの!?」と焦ってしまいますよね。
でも、安心してください!AIに選ばれたからといって、必ず会社に調査官がやってくる(実地調査)わけではありません。
調査官が事前によーく分析したときに、「あ、なるほど!こういう理由で数字が変わったのね」と納得できたり、電話やお手紙(簡易な接触)でサクッと疑問が解決したりすれば、実際の訪問調査は見送られることも増えているんです。
つまり、「なぜ今年は数字が大きく変わったのか」という正当な理由を、申告の時点でこちらからちゃんと教えてあげることが、とっても大切になっています。
2. 税務署に伝わる!「法人事業概況説明書」のコツ
申告時に提出する「法人事業概況説明書(概況書)」という書類をご存じでしょうか?
この概況書の裏面などにある記載欄は、税務署側に「今回の決算の裏には、こんな事情があるんですよ~」とアピールできる貴重なスペースです。
書けるスペースは限られていますが、大きな金額の動きがあった項目について、「実際に起きたこと」と「判断した根拠(法律やルール)」をメモ程度にそっと添えておくだけで、調査官の納得感がぜんぜん違ってきます。
3. どんな風に書けばいいの?具体的なワンポイント例
「どんなことを書けば調査官に伝わるの?」という方のために、よくあるケースでの書き方のイメージをご紹介しますね。
ケース1:取引先の倒産などで「貸倒損失」を出したとき
ただ「貸倒れになりました」と書くだけだと、調査官は「本当に回収できなかったのかな?」と気になってしまいます。当てはまるルール(法律や通達)と一緒に一言添えてあげましょう。
【書き方のイメージ】
A社への売掛金100万円のうち、民事再生の決定で5%の配当が決まりました。そのため、手元に戻らない95万円をルール(法基通9-6-1)に則って貸倒損失に計上しています。
ケース2:役員が引退して「退職金」を払ったとき
同族会社での大きな退職金や、社長から会長へ退いて退職金を払う「分掌変更」は、税務署もじっくりチェックしたいポイントです。
【書き方のイメージ】
G代表は後継者に代表権を譲るため、〇月〇日に代表取締役を辞任し、代表権のない会長に就任して役員報酬も60%減額しました。経営の第一線から退いた実態を確認したため、ルール(法基通9-2-32)に基づき、決算日までに退職金を支給しています。
ケース3:工場や店舗の「大きな修繕」をしたとき
大きな修繕費は「一括で経費にしていいの?資産として分けるべきじゃない?」と突っ込まれやすい部分です。
【書き方のイメージ】
A生産ラインの機械が壊れて故障したため、修理と部品交換で1,000万円の修繕費を計上しました。なお、以前より性能が良い部品に替えた分については、きちんと差額を資産として分けて計算しています(法基通7-8-1(3))。
4. まとめ:聞かれる前に「教えてあげる」のが一番の安心!

最近は、円安や原材料の値上がりで原価が上がったり、人手不足で外注費が増えたりと、経営環境が大きく変化することが当たり前になってきています。
決算の数字が例年と変わること自体は、決して悪いことではありません。 大切なのは、「税務署に突っ込まれてから慌てて説明する」のではなく、「申告するときに、あらかじめ理由を添えておく」ことです。
前もって丁寧にお知らせしておくことで、無用な疑いを防げて、結果的に会社に来る調査を回避できる可能性が高まります。
「うちの今年の決算、ちょっと数字が跳ね上がっている箇所があるかも…」と気になった方は、ぜひ事前にご相談くださいね。 soel税理士事務所では、お客様の状況に合わせた丁寧な決算・申告サポートを行っております。不安なことがあれば、いつでもお気軽にお問い合わせください!
投稿者プロフィール

-
長年の会計事務所での経験と行政書士の知識を活かして、難しい数字や書類の手続きを分かりやすく丁寧にお手伝いします。
お客様が安心して次の一歩を踏み出せるよう二人三脚で伴走します!
最新の投稿
ブログ一覧2026.10.07【税務調査対策】実地調査を減らすコツ!「法人事業概況説明書」の上手な使い方
ブログ一覧2026.08.19「知らなかった」じゃ済まない?ネット副業の無申告に税務調査が入る?!
ブログ一覧2026.07.08YouTuberの税務って?
月刊soel通信2026.05.27月刊soel通信(2026年6月号)


