毎年10月1日は、全国の都道府県で「地域別最低賃金」が改定される時期です。 今年は、昨年に続き引き上げ幅が大きく、パート・アルバイトだけでなく正社員の給与にも影響が出る可能性があります。

今月は、10月の最低賃金改定に向けた「給与計算の落とし穴」と、9月1日の「防災の日」に合わせた社内チェックポイントをお届けします。

10月1日改定!最低賃金チェックで間違いやすい3つのポイント

10月の改定に向けて、現在自社の給与が最低賃金をクリアしているか再確認が必要です。実務で特に間違いやすい3つのポイントを整理しました。

ポイント1:基本給以外の「手当」の扱い

最低賃金の対象となるかどうかの判定では、以下の手当は除外(手当を含めずに計算)する必要があります。

  • 精皆勤手当
  • 通勤手当
  • 家族手当
  • 割増賃金(残業手当・休日手当など)
  • 賞与・臨時手当

※役職手当や資格手当などは最低賃金の対象に含まれます。

ポイント2:月給制社員の「時給換算」ミス

月給制の社員についても、時給に換算して最低賃金を下回っていないか確認する必要があります。

  • 計算式: 月給(対象となる手当) ÷ 1月平均所定労働時間

月によって稼働日数が異なるため、特定の月だけでなく「年間総所定労働時間 ÷ 12ヶ月」で算出した1ヶ月平均の時間数を用いて計算するのが法的ルールです。

ポイント3:昇給に伴う「社会保険」の随時改定(月変)

最低賃金の改定に伴って基本給を引き上げた場合、条件によっては社会保険料が変更になる「随時改定(月額変更届)」が必要になります。

固定的賃金が変動し、その後3ヶ月間の支払給与の平均が「2等級以上」上がった場合は対象となりますので、1月支払い給与からの変更手続きを忘れないようにしましょう。

9月1日は「防災の日」!企業の非常時対応を総点検

連絡網・安否確認システムの更新

退職者や新入社員のデータが反映されていないケースがよくあります。担当者の連絡先やメールアドレスが最新になっているか確認しましょう。

備蓄品の賞味期限・期限切れチェック

水や非常食、簡易トイレ、救急箱の薬品などに期限切れがないか確認します。併せて懐中電灯やラジオの電池が切れていないかもチェックしておくと安心です。

テレワーク・在宅勤務時の避難ルール

在宅勤務中の従業員が被災した場合の連絡方法や、業務中断時の判断基準があいまいになっていないか、マニュアルを再確認しておきましょう。

最後に

今月は10月の最低賃金改定に向けたポイントと、秋の防災チェックについてご紹介しました。

改定直前の9月・10月は給与計算の変更や社内対応が混み合いますので、ぜひ早めの準備をおすすめいたします。具体的な計算方法や手続きについてご質問がございましたら、担当者までお気軽にお声がけください。

投稿者プロフィール

岩田 かおり
岩田 かおり
月次監査や決算業務と共にDX推進担当を務めています。デジタル活用による業務効率化を図る一方、動画配信などを通じた分かりやすい情報発信にも注力。「数字の先にある想い」を大切に、お客様の経営に誠実に向き合います。